映画研究部NOAH

【コラム】映画研究部NOAH 第31回「ラブライブ! The School Idol Movie」

昨今、作画技術や外国からの人気で、素晴らしい日本を代表する文化へと進化を遂げました。
今回はそこに乗じて「アニソン」という一つの音楽分野に触れていきたいと思います。今や音楽番組や年に一度の特番でもかなり人気を博し、堂々とアニソンアーティストや声優さんが出演する時代となりました。普段聴いている話題の曲やBGMも、実はアニメの楽曲だったなんてこともあるかと思います。
そんな中、今回紹介する映画はこちら!

「ラブライブ! The School Idol Movie」

2015年6月13日、同年6月14日の両日で25万1811人の動員、4億23万5800円の興行収入を上げ、同日公開された某話題作と比べ公開初週の上映館数が半分未満だったにもかかわらず、動員・興行収入ともにランキング1位を記録。
これは、深夜アニメの劇場版の初日2日間の興行収入としては過去最高であった作品の4億3,600円を上回るスタートでした。

 

《あらすじ》

スクールアイドルたちがパフォーマンスを競う大会「ラブライブ!」。
前回優勝者のμ’sは、3年生の卒業をもって活動をおしまいにすると決めていたが、 卒業式の直後、μ’sのもとに飛び込んで来たひとつの知らせを受けて、新たなライブをすることに!
見たことのない世界とふれあい、また少しずつまた成長していく9人。
スクールアイドルとして、最後に何ができるのか——。 限られた時間のなかで、μ’sが見つけた最高に楽しいライブとは——!?

《そもそもどんな作品?》

言わずと知れた「ラブライブ!」舞台は東京 秋葉原。そして「μ’s」という9人のスクールアイドル。
最初は2010年雑誌の小さな読切から始まったコンテンツだったが、声優陣の活動や宣伝が実り、CD売上が伸びていきました。
テレビアニメも1期と2期放送。そこから女性ファンもかなり増え、現実世界では9人の声優が実際のキャラクターを演じ、2.5次元ライブとしてワンマンライブを行い、埼玉スーパーアリーナや東京ドーム公演、NHK紅白歌合戦への出場を実現させるなど当初では全く予想もできず、考えられなかった夢を実現させたこのコンテンツは社会現象を起こし、ついには劇場版も大ヒット。知らない人も少なくなってきたのではないのでしょうか。

《「アニメ」に全く興味のない人に向けて》

「アニメ」という文化に対して少なからず偏見がある人、嫌厭する人がいるかと思います。そんな方々にぜひ観てほしいと思っています。
概要だけみると「ただアニメのアイドル達が学校でアイドルをやって歌って踊っているだけでしょう」なんて思うかもしれませんが、そこにもしっかりとキャラ一人一人に物語があり、紡いでいく深い絆や各楽曲に対しての思い入れが顕著に現れてきます。

ストーリーやプロセスから「なぜこういった楽曲が生まれたのか」「なぜこのキャラをセンターとしているのか」を想像することでより内容をより楽しむことができます。
そしてアニメの内容だけでなく半分は紛れもなく「劇中歌」から成り立っています。ポップ調の可愛らしい曲から、バンド調の激しめな曲、メタル調の早い曲などキャラクターに合わせ、作曲家の色がかなり出ています。最近では学生から大人までレベルの高いコピーバンドやコスプレイヤーによる「踊ってみた」で多くの楽曲が使用されています。
この物語には多くの有名作曲家、編曲家が携わっています。2020年まで、200曲を超える全楽曲の作詞は「God knows…」や「ハレ晴れユカイ」で有名な女性音楽家の畑亜貴さんが手がけています。
芸能人にもかなりこの作品はシリーズ通して支持されており最近ではあのROLANDさんもかなりのファンだと公言されています。

《現実世界とのリンク》

この劇場作品が発表され、上映に至るまでの流れは割愛するが、この頃、アニメ本編の続編の発表がなく「ラブライブ!サンシャイン」というまた違う次のプロジェクトの始動が決まったこともあり、現実でも声優ユニット「μ’s」としての活動が終わるのではないかと考えざるを得ない状況でした。

前述した通りアニメ内で出てきた劇中歌はCDリリースされたり、声優陣がアニメとリンクして行うライブがあります。アニメと度々リンクして新曲リリースなど行うという事もあり、現実のμ’sの先行き不透明だった点から公表されてはいないが、ファンの間では「この映画の内容で何か大きなことが暗示されているのではないか」という見立てが立っていました。

作中で小泉花陽(CV.久保ユリカ)が親友である星空凛(CV.飯田里穂)へ「遠くまで来ちゃったね」としみじみ話すシーンがあり、海外へ来たという物理的な事もあるが、「想像もしていないところにまで作品が大きくなってしまった」というようにも捉えられ、かなり印象に残るシーンともなっています。

 

《μ’sが最後に残した楽曲》

結果この劇場版公開後、μ’sのファイナルライブが発表され、2016/3/31~4/1、作品で叶わなかった東京ドームライブを実現させ、解散となった。 そのμ’が最後に残した楽曲が劇場版にカップリング含め6曲登場します。
そのうちメインが以下の3曲です。

「Angelic Angel」
海外の異国の地で日本を表現するために使われたと思われる和風な花魁衣装と扇子。MVの作画が素晴らしく、綺麗でキャラの表情と妖艶なダンスが曲に一致しています。

「SUNNY DAY SONG」
「全員が一つになる」ために作られた楽曲。
シリーズに出てくるキャラクターほぼ全員で表現しているこの曲はとても明るくギターのユニゾンから始まって終始アップテンポです。あり得ない数の人数が秋葉原に集結してやっていますが、μ’sを引き立てるためか全員がバックダンサーとなっています。

「僕たちはひとつの光」
本当のフィナーレ。
エンディングで使用された曲で実質解散前最後の曲です。μ’s一人一人の名前を想起させるフレーズが歌詞に含まれそのフレーズを各キャラが歌って繋いでいきます。この曲の歌詞にシリーズの全てが詰まっていると言っても過言ではないほどで、「ことりの翼がついに大きくなって旅立ちの日だよ」という歌詞も「START:DASH」の「産毛のことりたちもいつか空に羽ばたく」から繋がっていると推察できて、今でも涙腺が決壊しそうになります。

《まとめ》

劇場版の紹介をしてきましたが、本編を観られた方はもっと楽しめる上、様々な曲やストーリーに触れられます。実際私は最初は全然興味ありませんでしたが、学生の頃なんとなく聴いた曲からどハマりしてしまい、ギターでコピー、コピーバンドを4年やるにまでなりました。
まずは観ること聴いてみること。感情移入して曲を聴くとグッとくるものがあります。

それから今はApple Musicなどのサブスクリプションでも「はじめてのラブライブ!」としてプレイリストがあります。一度はこの世界観に触れていただきたく今回は記させていただきました。

 

 

・作品データ

監督:京極尚彦
原作:矢立 肇
原案:公野櫻子
脚本:花田十輝
キャラクターデザイン・アニメーションディレクター・:室田雄平
音楽:藤澤慶昌
セットデザイン:高橋武之
美術監督:守安靖尚、岡崎えり
色彩設計:加藤里恵
デザインワークス:西田亜沙子
撮影監督:野上大地、杉山大樹
CGプロデューサー:松実 成
編集:今井大介
音楽監督:長崎行男
音楽制作:ランティス
アニメーション制作:サンライズ
製作:2015 プロジェクトラブライブ!ムービー
配給:松竹

 

画像引用元
https://eiga.com/movie/81544/gallery/
https://web.videopass.auone.jp/navi/news_article/10568

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