最先端を行く音楽の都"Los Angeles"

【コラム】最先端を行く音楽の都"Los Angeles"  第5回「 日本で食えなかった自分がアメリカに来て食えてる理由 後編」

【コラム】最先端を行く音楽の都“Los Angeles” Yuki “Lin” Hayashi

第5回「日本で食えなかった自分がアメリカに来て食えてる理由 後編」

 

時間をかけながら成長していく

LAのジャムセッションは通称Pro Jamとも呼ばれており、その会場はだいたいBar LoungeやLive Restaurantになります。

ということは、そこに普通に飲みに来ている人やご飯を食べに来てる一般のお客さんがいるので、その人達の気分を壊さぬように、むしろその人達を大いに盛り上げ、楽しませなければならないのが絶対条件になります。

なので、素人は暗黙の了解でお断りなわけです(こういうところは、本当にアメリカって実力主義だなと思わされました)。

なので、曲を知っているのは当たり前でなければならないし、そのうえでバンドを全員でコントロールしVibeさせなければならないとなると、それ相当の楽器の技術と、何より “他の人の音や指示をよく見て聞く” という能力が必要不可欠になります。

毎週通い詰めたジャムは、本当に僕にとって最高のミュージックエデュケーションになりました(しかも無料)。

本当に良い勉強になりました。

そして、ジャムに毎週通って1年も経つと、もうLAローカルのほとんどの人が僕のことを知っていて、しかも “Yukiは、たくさん曲を知っている” という存在にいつの間にか変わり、2年目からはそういったジャムのホストバンド側に呼ばれるようになったのです。

そこから、またさらに人脈が広がっていきました。

 

SuperSoul Mondayというイベントが与えてくれたもの

初めてLAに来てから1ヶ月も経たない本当にすぐのころ、友達に「SuperSoul Mondayというイベントが、LAで熱いから見に行こう」と誘われ、そこへ観に行きました。

すると、ベーシストのEthan Farmer(Janet Jackson,  The Backstreet Boys, Destiny’s Child, Justin Timberlake, Lionel Richie)が超絶ファンキーに弾き倒していたのです。

シンガーソングライターJason Josephが、Fender Rhodesを弾きながら歌い、彼のオリジナル曲とTop40をステージ上でMashup。

まさに本物の人力DJ的なLive musicを浴びた僕は、本当に心から感動しました。

プレーヤーも、見にくるミュージシャンも大御所ばかり。

毎週月曜日にやっているそのイベントの虜になってしまった僕は、何も予定がない限りできるだけ毎週見に行きました。

そして、少しずつ自分自身もホストバンド側に回って、さまざまなBar Lounge等で演奏し始めたLA約2年半のこと、とあるJamに参加してる僕の演奏を、たまたまそこに遊びに来ていたEthan Farmerが観て、演奏し終わった僕に「来週SuperSoul Mondayに来て、2nd Setでステージに上がって来い」と言いました。

そして、次の週に、Ethanは本当に客席にいる僕をステージに上げたのです。

僕は、本当にラッキーでした。

なぜなら、約2年間ほぼ毎週通っていた僕は、Jasonのオリジナル曲をリハーサルしなくても弾けるくらい完璧に耳で覚えていたのです。

そして、通い詰めたジャムセッションで、たくさん勉強した “演奏しながら他の音を聞いてVibeさせる” という能力も、すでに備わりつつあったので、僕を気に入ってくれたJasonは、それから半年後くらいにSuperSoul Mondayのレギュラーベーシストとして呼んでくれるようになりました。

そこから、人脈の輪はさらに超絶Deepに広がっていきました。

 

Ethan Farmerが弾いていたころのSuperSoul Monday

 

自分が弾いてる2年程前のSuperSoul Monday

 

常に上を目指し続ける仲間の存在

親友でもありLAで共に日本人ベーシストとして頑張っているTaiki Tsuyamaくん、現在もStevie WonderやBrian McKnightのツアー等で大活躍しているLAの先輩でギタリストのYohei Nakamura氏、LAに初めて来たときから、この2人が本当に特別な存在でした。

1年目で曲を覚えるときに一緒になって必死に練習していたのがTaikiくんで、たくさん良い音楽を教えてくれたのがYoheiさん。

いつも緊張しながらもお互いを奮い立たせハイレベルなJam(Andrew Gouche主催)に毎週一緒に顔を出していたのがTaikiくんで、そのJamのホストバンドでギターを弾いていたのがYoheiさんでした。

Yoheiさんの家に、Taikiくんと上がり込み、アドバイスをもらいながら3人でJamって遊んだり、楽器屋巡りをしたり、ハイキングに行ったり、鍋をしたり、BBQをしたり。

ただ遊んで暮らしてるようのそんな生活も、僕が日本をある意味 “脱出” しなければあり得なかったし、仲間がいたからこそ、自分に課していたことにも、へこたれずに “楽しむ” ことができました。

2019年の今現在、何のストレスもなく好きなミュージシャンと好きな音楽を演奏するだけでなく、野心を持ち続け、モチベーションを保ちながら生活できているという事実に、家族の支え以外にこの2人の存在を説明しないわけにはいかないのです。

 

Stevie WonderのGrammy Artist Tributeコンサートのステージで弾くYohei Nakamura氏

 

現在w-inds.のツアーで日本に一時帰国中のTaiki TsuyamaくんのInterview動画

 

続く

 

【Profile】

Yuki “Lin” Hayashi

1983年生まれ、千葉県出身。音楽学校にて、Jazzセオリーを学ぶ。2005年、バンドでメジャーデビュー。バンド脱退後、2006年から2012年まで東京でスタジオミュージシャンとして活動。K、寺岡呼人、Nokko、久保田利伸、小柳ゆき、植村花菜等と共演。様々なアーティストのレコーディング、ライブやツアーに参加し、2012年10月からLos Angelesに拠点を移す。2015年から現在まで、毎週月曜に行われているLAで最も人気の高いライブミュージックイベント「SuperSoul Monday」のレギュラーベーシストとして参加中。デトロイト出身のシンガーソングライター/プロデューサーのJMSNが2016年にリリースしたアルバム『It Is』と2017年リリース『Whatever Makes U Happy』にベースで参加し、その後アメリカツアー、ヨーロッパツアー(ポーランドのOpener’ FestivalとイギリスのGlastonbury Festivalを含む)、そしてアジアツアーに参加。そのほか『Loud As Funk』という名の自身のバンドで、毎週日曜にJam Sessionを開催。2014年からスタートしたそのJamも、今では世界のトッププレーヤーたちが集まる注目のミュージックスポットになっている。

 

アメリカでの共演Artist:

JMSN (Live, Tour, Recording)

Melanie Fiona (Live)

Mario (Live)

Amber Navran from Moonchild (Live)

Tisha Campbell (Live)

John Mayer (SuperSoulMonday special guest)

Thundercat (SuperSoulMonday special guest)

Earth Wind and Fire (Album release party at Xen lounge)

Chanice (Live)

Michel’le (Live)

Chritopher Williams (Live)

Tom Browne (Live)

Elijah Blake (Recording)

Kamasi Washington (Live)

Leona Berlin (Tour)

 

Twitter
https://twitter.com/linbassman

 

Instagram
https://www.instagram.com/linboy363636/

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