音楽コラム集

【コラム】リハスタでできるレコーディング講座#8「ミックスダウン EQ(イコライザー)編」

 前回はミックスダウン時のパンについてお話させていただきました。今回は、EQ(イコライザー)について掘り下げていこうと思います。

 イコライザーは、特定の周波数帯域を増幅(ブースト)したり減衰(カット)させたりするもので、使用する目的としては、音質補正や改善、積極的な音作りなどになります。一般的に人間の可聴範囲は、20Hz〜20kHzと言われています。その低い音から高い音の周波数内で帯域ごとにいらない帯域をカットしたり、逆に強調したい周波数帯域をブーストします。
 EQの種類には、大きく分けて2種類あります。1つは「パラメトリック・イコライザー」、もう1つは「グラフィック・イコライザー」です。その中で今回は、レコーディングで使う機会の多い「パラメトリック・イコライザー」に焦点を当てたいと思います。分かりやすく言うと、ミキサーに付いている「High」「Mid」「Freq」「Low」と書いてあるイコライザーです。

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 Freq(フリケンシー)というのは、周波数帯域を可変できるものです。製品にもよりますが、上記のようなミキサーですとMidが連動していますので、約300Hz〜5kHzくらいの中で周波数を可変できます。MidをブーストさせたままFreqのツマミを回していくと音が段々変化していきますので、気持ちいい帯域を探してブーストさせるのもいいでしょうし、いらない帯域を探してカットすることも自由にできます。
 なお、大きいミキサーや単体のイコライザー、プラグインソフトなんかになると、さらに細かい調節が可能となります。HighやLowにもFreqがついていたり、「Q」という帯域の幅を決められるものが付いていたりします。
 Qについては右図を見ていただいたほうが分かりやすいので、ご参照ください。周波数帯域や増幅ゲインは変わっていませんが、干渉する幅が広いか狭いかの違いがありますね。この幅を決めるのが、Qです。

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 上記図はプラグインのものですが、おそらく最近のDAWソフトでしたら何かしらのパラメトリック・イコライザーは付いていると思われます。イコライザーを駆使したミックスダウンを、ぜひお試しください。

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【解説エンジニア】川嶋 信博 Nobuhiro Kawashima
9月12日、仙台市に生まれる。中学生のとき、英語の授業でビリー・ジョエルを聴いて音楽に目覚める。2010年、エンジニアを目指し上京。レコーディングスタジオ「サウンドアーツ」に所属。シシドカフカ、FADE、LG MONKEES、PLASTIC TREE等様々なセッションに参加。リハーサルスタジオでのレコーディングなど、様々なシチュエーションで活躍している。