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DJ TAIKAIといく!アナログレコード工場見学

DJ TAIKAIといく!アナログレコード工場見学

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『 カッティングルーム 』
まずは、レコードの命とも言うべきカッティングという作業を行うカッティングルームを見せてもらった。CDの製造がすべて機械に委ねられるのに対し、アナログレコードは多くの手作業が必要となる。その中でもとくに重要なのが、このカッティングだ。

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世界中で評価されているノイマン社のカッティングマシーンが2台。ラッカー盤に、マスター音源を溝として刻む。

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クライアントが自身の耳でサウンドの確認ができるよう、カッティングされた音の聴き比べが可能。

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カッティング歴40年を誇る伝説のカッティングエンジニア手塚和巳氏。熟練した職人だからこそできるハイレベルな技術がそこにはある。音の決め手は、コンマ何ミリに対するシビアな配慮。そのこだわりが、音のぬくもりへとつながる。アナログの技術は、もう確立されているかのように感じていたが、話を聞く中で、現在もまだ日々進歩し、より良いものを作ろうという熱い想いが伝わってきた。

『 原盤製作 』
カッティングルームで製作されたラッカー盤は、内周部に原盤番号などが刻印される。それを元に、電鋳メッキ装置で大量生産用の原盤となる型を作る。

私たちが聞くレコードになるまでには、複数の盤が必要となる。ここでは、それぞれどのような役割も持つ盤なのかを見ていこう。

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右より「ラッカー盤」「マスター盤」「マザー盤」「スタンパー盤」

【 マスター盤 】
ラッカー盤の溝に銀皮膜処理を施したあと、両面それぞれ電鋳メッキという方法で型起こしされたニッケルメッキの盤。型の溝の部分は凸になっているので、聴くことはできない。

【 マザー盤 】
マスター盤に同様の作業を施してニッケルメッキの盤を剥離したものがマザー盤。溝は凹になるので、この盤で再度音の確認をする。

【 スタンパー盤 】
試聴検査をクリアしたマザー盤から、大量にプレスするためのスタンパー盤と呼ばれる盤を起こす。プレス作業での耐久性を考慮し、ニッケルメッキの上にクロムメッキ加工をする。溝は再び凸となる。

『 アルファー自動プレス機 』
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アルファー自動プレス機は、30cm・17cm・12cmの3タイプのレコードをプレスすることができる。スタンパー盤を上下にある加熱と冷却を行うケース部に取り付け、ペレットと呼ばれる塩化ビニールを添加物と溶解したものとレーベルをセットしてプレスする。1枚のレコードをプレスする所要時間は約30秒で、スタンパー盤1枚から約2,000枚プレスすることができる。

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イラスト入りのレコードや、特殊な形に切り抜くレコード盤などの製作には、熟練の職人が手作業にてプレス作業を行う。スタンパー盤にペレットとレーベルをセットしてプレスする行程は、ほぼ同じ。

『 出荷 』
完成したアナログ盤は、すべて手作業で内袋とジャケットに収納され、出荷の手続きが行われる。1枚1枚、アナログ盤を手に取ることが製品のチェックにもつながり、よりよい品質の維持へとつながっている。

以上のように何十もの工程によって生み出されるアナログレコード。アナログレコードの音質やジャケットから受ける”あたたかさ”は、単にアナログだからというだけでなく、多くの人の手や技を経て完成するということにあるのかもしれないということを感じた工場見学であった。

(NOAH BOOK 井田和幸)

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2014年3月まで行われていたレコードキャンペーン。T-ANNEXが様々な角度から検討した当選者が、下記ページに発表されている。

http://www.studionoah.jp/news/all/2014/04/post_197.html

キャンペーンの一環として行われた、バンド☆マーレーズ☆のスタジオライブ配信の模様はここでチェック! なんと、ここでの録音もレコードになるそうだ!

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