音楽コラム集

【コラム】ラッコのドラム時字通信 #18『憧れの世界とイノベーション』

 過去から現在までの日本のドラムの歴史には、あるヒトツの共通点があると思います。それは、「欧米のドラムパターンの焼き直し」ってことです。まあ、それはそれはすばらしい歴代のドラマーが多くいますから、憧れの存在の影響を多く受けるのは当然だと思います。ところが、世界の目から見たときに、どう写るのでしょうか? たとえば、海外旅行に行くと現地の食べ物や、そこでしか受けられないサービスを求めませんか? インドに行ってカレーばっかり食べていると、さすがに刺身や豆腐や納豆が食べたいなーって思うかも知れませんが、一度はカレーを食したいと思うのが自然ですよね。海外の音楽家の友人も言いますが、日本の音楽はどこにあるの? と聞かれます。皆様が傾倒される音楽は、欧米の影響が大なのです。
 以前から偉大なドラマーの歴史や足跡に学ぶことが大事だと言ってきましたが、何を学ぶかが重要だと思います。かのジャズの巨匠マイルス・デイビスは、晩年、4ビートスイングのリズムパターンフォーマットを止めて、ゴーゴーと呼ばれるドラムパターンを活用したアルバムを発表しています。ジャズは、新しい独創的な音を即興で作り出すことで産まれた音楽です。そのジャズやドラムにとって一番大切な『イノベーションする』ことを教えてくれたと思います。
 いただくご質問は、様々な技術的な事柄ばかりです。解説はまたの機会に譲るとして、何のためにこの技術を習得したいのか? ということが重要だと思います。技術とイメージやモチベーション、取り組みの姿勢は表裏一体です。現在、移り行く世界を俯瞰して歴史を学び、これからのドラマーとしての歩む道を見据えて創作や練習をすることが大切です。前出のマイルス・デイビス氏が大切にした取り組みがそれを教えてくれています。
 僕もイノベーションを実践しています。
 スタジオノアで練習されているドラマーのご活躍を祈っています。

 野外フェスティバルWINDBLOW13の映像を公開しました。YouTubeでご覧ください。タイトル『草笛リズムマシンの奇跡』

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三嶋 RACCO 光博

Drummer&Producer
シアターブルックのドラマーとしてEPIC SONY RECORDSよりアルバム発表後、聖地霊地を巡る。 現在、静岡県菊川市の社会福祉法人草笛の会で知的障がいのあるメンバーとアフリカの打楽器ジャンべを活用した新しいお囃子グルーヴバンド『草笛リズムマシン』を結成。施設のメンバーとウクレレや打楽器を作る楽器メーカーとしてもスタート。音楽と福祉の融合を目指す。静波海岸のサーフポイントにレコーディングスタジオを創り、『パードン木村氏』と制作を開始。

Blog : http://www.myspace.com/raccospace
Email : camnacorp@gmail.com