音楽コラム集

【コラム】ラッコのドラム時字通信 #16 読者の方からの質問Vol.5『音の中で自由に漂うように歌うには』

 「歌を歌うとき、リズムや楽器よりも自分の声を聴いて歌ってしまいます。レールがあるのに、わざわざ走りづらい道を行くような感じです。もっともっと鳴っている音の中で自由に漂うように歌うには、どんな訓練をするとよいでしょうか?」ご質問をいただいたのは25歳の女性シンガー。
 ドラマーとシンガーはキャッチャーとピッチャーの関係に似ていると思います。最高のシンガーには、必ず最高なドラマーが相方でいますよね。それと、最高のドラマーでありながら最高のシンガーという方もいます。カーペンターズのヘレン・カーペンターやスティービー・ワンダー、イーグルスのドン・ヘンリーやレニー・クラビッツ、日本ではCharaやKEISONもすばらしいドラムを演奏します。
 何が言いたいかというと「相手のことをいかすと自分もいきる」ということ。
 相対性リズム論では、クリックの音が様々なタイミングで聞こえてくるようなエクササイズをお伝えしました。無機的なクリック音でも、よく聞いて自分が変化してコントロールすることで有機的なグルーブを生み出せるということ。
 大切な歌だからこそ、ほかの楽器を演奏して「相手をいかすには相手のことをよく知る」ことが大切だと思います。
 シンガーでしたらメロディーやハーモニーのこと考えながら旋律を描くと思うので、正反対のキャッチャーの気持ちを知るためにドラムとか打楽器を演奏してみることをお勧めします。このとき重要なことは、「良い演奏者のアドバイス」です。身近にいる方やちょっと敷居が高そうな音楽家でも、「知って・行って・見て・聞いて」みましょう。
 僕に質問を送ってくれたように、今までの自分の殻から一歩踏み出して、憧れの音楽家にコンタクトをとってみてはいかがですか? 勇気も大切なシンガーの資質ですよね。ちなみに僕はジャンベを10年前から始めて、最近はウクレレを練習しています。
 とっても素晴しいご質問ありがとうございました。僕もとっても勉強になりました。機会があれば歌もお聞かせください。

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三嶋 RACCO 光博

Drummer&Producer
シアターブルックのドラマーとしてEPIC SONY RECORDSよりアルバム発表後、聖地霊地を巡る。 現在、静岡県菊川市の社会福祉法人草笛の会で知的障がいのあるメンバーとアフリカの打楽器ジャンべを活用した新しいお囃子グルーヴバンド『草笛リズムマシン』を結成。施設のメンバーとウクレレや打楽器を作る楽器メーカーとしてもスタート。音楽と福祉の融合を目指す。静波海岸のサーフポイントにレコーディングスタジオを創り、『パードン木村氏』と制作を開始。

Blog : http://www.myspace.com/raccospace
Email : camnacorp@gmail.com