音楽コラム集

【コラム】ミュージシャンのための英会話 #11「Living English」/鈴木 koyu 浩

 「英語ができない」理由の一つとして「英語が必要ない」というものが考えられます。こんなとき、どうしたらいいのでしょうか? もちろん一番簡単で効果的な方法は、英語を使うしかない状況に住んでみることです。
 バークリー音大に留学してきたばかりの18、19歳くらいの男子が、アメリカ人の先生に向かって突然日本語で「もう英語やめようよ、日本語にしてよ」と叫んだという話を聞きました。彼は、コミュニケーションがとれない状況に本当にもう耐えられなかった、ということでしょうね。そのくらいニッチもサッチもいかない状態まで追い詰められれば、英語の習得も急激に進むことでしょう。
 「急に海外生活まではできない」という人は、現在使用しているコンピュータならびにソフトの表示を英語に変えてみる、というのはどうでしょうか。たとえば日本でも最近急激にユーザーが増えてきたFACEBOOK。この基本言語を「英語」に変更してみるというのも英語生活への第一歩です。これ以外にも自分が使っているソフトウエアのメニュー表示等を次々と英語にしていけば、英語で生活するということの感覚が少しずつ判ってくるはずです。
 それから1日5分だけでもBBCやCNNなどのニュースを英語だけで見てみましょう。またネットのニュースサイトでその日の記事を英語で読むというのも、勉強になります。すぐに役に立つ情報ですしね。
 こういった活動の究極の形態として「日本語断食」、つまり2日くらい完全に英語だけで生活する環境を作ってみるのはどうでしょう。コンピュータやスマートフォンの表示を英語にして、見たり読んだりするコンテンツは英語のもののみ、といったように。辞書はほとんど使わなくていいと思います。何度も何度も同じ単語が出てくるときにだけ、ようやく辞書を引いてみる程度でいいと思います(実際に英語で生活している場合、コミュニケーションの最中に辞書を引くことはほぼあり得ないので)。そして夜は英語人がたむろするパブへと出かけて英語で話しかけてみましょう。10分くらいだけでも会話が成立すれば、最初のステップとしては大成功でしょう。
 これを試した人の体験談を聞いてみたいと思います。

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鈴木 koyu 浩
黒人音楽から現代音楽までの領域で活動するベース奏者でプロデューサー。バークリー音楽大学入学を機にアメリカへ。その後のシカゴ生活を含め合計6年間滞米。98年より東京で活動。日本在住の外国人ミュージシャンとの共演、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド等海外公演多数。これまでの演奏についてはYouTubeのチャンネルを参照のこと。ノアミュージックスクール・ベース科講師。
www.youtube.com/koyubass