映画研究部NOAH

【インタビュー】映画と音楽 第10回「たまの映画」 その2

映画研究部NOAH Interview!
第10回 「たまの映画」
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「たまの映画」公開記念! 石川浩司氏インタビュー! その2

石川さんの口からたまがどういうバンドだったのかが次々と語られる!
石川さんの言葉に感動するあまり暴走を始める筆者!!
おもしろいです!

—映画の中の「人の好みがいろいろと増えちゃったから全部に合わせる必要はない、やりたいことだけやる」という言葉にひざを叩いてしまいました。本当に若い人たちにたまや石川さんの活動を知ってもらいたいです。
最近ライブとかでも、イカ天のころをリアルタイムで知らないような若いお客さんは多いですね。親が聴いてるので知ってCDを買ったりとか、最近はYouTubeで見てっていう方とかも多いですね。昔、売れてた時代、レコード会社から言われたのは「ターゲットを絞りづらい」っていうこと。こういうロックなら20代向けとか、このバンドはちょっとアダルトだから30代とか、わかっていれば広告も打ちやすいんですけど。たまは子供が聴いてたり、おじいさんも好きだったり、逆に聴かない世代もあったりとか、割と横のラインでは区切れない。別の角度、縦のラインで、好きな人は年齢関わらず聴くっていうのはあるみたいです。

—最近はバンドブームの頃のバンドさんの再結成などが盛んですが、たまはそういうのとは無縁という感じがしますね。
自分の好きなこと以外はホントに面倒くさくて、面倒くさいことは、とにかくやりたくない。ほんとうにそれだけなんですよね、それはメンバー共通。似たもの同士が集まったんで。それもね、学校の同級生とかじゃなく、アマチュアのころにライブハウスに行って、あの人面白いって声かけて知り合うことから始まってる。その中で、ふるいにかけてお友達になって、その一部がたまっていうバンドになった。いまホルモン鉄道で一緒にやってる大谷さんも、そのころに知り合ってるんですよね。もう30年近い付き合いですよ。

—映画では皆さんそれぞれのライブ映像がじっくり見られます。本当に持っている色や空気が違いますね。
たまをまったく知らないで初めてあの映画を観たっていう人からしたら、「いったいこの3人、4人が集まっていったいどんなバンドをやっていたんだ」って思うだろうね。で、たまに触れて、また引き返して、ライブに来てくれたら、一番うれしいですね。

—映画出演はありませんでしたが、脱退した柳原さんとは今でも交流はあるのですか?
あんまりないけど、仕事の連絡のメールとか、いつもブログとかチェックしてます(笑)。

—お話を聞いてると4人がお互いを好きなんだなっていうのが伝わってきます。
やっぱりお互い「すげーな!」って、「自分とは違うすごいものを持ってるな!」っていう感じで集まって。たま時代も誰かが新曲を作ってくると、ちょっとした対抗意識が芽生えて、「あんなすごい曲作ってきたのか、取り残されちゃうな、他のメンバーのレベルに追いつかないとな」っていうのは思いました。んー、ひとつの楽曲の中でもね、自分がこう目立つ部分というか、見せ場を作っていったりね。

—それぞれが曲を持ち寄られてますが、どの曲を採用するか、どのように決めるんですか?
それはね、誰かが新曲を持ってくると、みんなでセッションをして、いろいろアレンジをやる。いまいちうまくいかないときはボツになることもあるし、しっとりした曲のつもりで本人が持ってきても、他のメンバーの誰かが「いや、これはもっとチャカポコ楽しい感じのほうがいいよ」って言い出して変えられちゃうこともある。何がどうなるかわからないっていう面白さは常にありますね。

—バンドの醍醐味ですね。
自分ひとりでは思いつかない化学反応的なことが起きる。それがやっぱり楽しいですね。

—バンドをやる人の中には100%頭の中で曲ができていて、ここはこう弾けと細かく指示を出す方もいらっしゃいますね。
それはそれで、カリスマ的、ワンマン的な人がいて、メンバーがサポート的な立場でその人の言うとおりにやれば面白くなるっていうのもあると思うから、一概に否定はしないけれども、僕らの場合は、もともとシンガーソングライターの集まりだったって言うのがあるから、それとは違った。

—自分は中学1年生のころ、テレビでたまを見て好きになって。で、中2になって洋楽のドアーズを聴いたとき、それも衝撃だったんですけど、たまは全然負けてないなって思ったんです。石川さんの「学校にまにあわない」とドアーズの「ジ・エンド」は全然張り合える!って思ったんです! 今でも「学校にまにあわない」を聞くと、すげぇ!って思います。
えー、はっはっはっはっ。ドアーズ以外にはどういうの聴いたの?

—レッド・ツェッペリン、イギー・ポップ、デヴィッド・ボウイとか70年代の音楽全般ですね。
俺も今でもツェッペリンとかドアーズとか聴くよ。

—あぁっ、そうなんですねっ! いい音楽をいっぱい知って、また大人になって、たまを聴いたときに懐かしいという感覚が全然なかったんです。たまはやっぱりドアーズと張り合える! と思いました。
ありがとうございます。はははっ。

—だから海外にも聴く人がいて。もうファンの言葉になっちゃいますけど、たまに出会えてよかったと思います!
う、うん。ふふっ。

(その3へ続く…)