音楽コラム集

【コラム】ミュージシャンのための英会話 #7「What's up?」/鈴木 koyu 浩

 あんなにがんばって英語を勉強してきたのに、アメリカに行ったら学校で習わなかった言葉が日常的に多用されていて驚いたことはないでしょうか? 私個人の経験でいうと、「sure」がそのいい例です。今となっては信じられないですが、この極めて重要な語を私は中学でも高校でも授業で教わった記憶がありません。
 また、アメリカに着いてから3か月くらい分からなかった会話に「ヨオルセ」があります。カフェでの注文や、学校内での演奏時、それからコンビニ等で、一日のうちに何度も「ヨオルセ?」と聞かれ続けるのですが、いったい何が要求されているのか、はっきりとは理解できませんでした。これが「Are you all set?」だと分かったときは、ずいぶんすっきりした気持ちになりました(ちなみにこれは日本語に訳すのがちょっと難しいです。「あなたは今の状態で完全ですか?」というのが本来の意味でしょうが、「準備OKですか?」とか「これで全部ですか?」、「今のままでだいじょうぶですか?」などと訳すことができそうです)。
 バークリー音大の英語の授業で一番最初に習った言葉も、日本の学校では習ったことがないものでした。それは「What’s up?」(日本語に訳すのが難しいですがかなりくだけた挨拶です)。これも発音にいろいろなバリエーションがあって、「ワッツアップ」と聞こえるときもあれば「ワラッ」のことも「ワッ! ザッ!」のときもありますね。バークリーの授業ではこの挨拶に対する返答も学習したのですが、みなさん分かるでしょうか? 私は「ワラッ」と言われたら「ノットマッチ」と答えるように教わりましたよ。こういった言葉は今の英語の授業ではちゃんと教えられているのでしょうか? 教えられていることを願います。

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鈴木 koyu 浩

東北大学文学部哲学科卒業後、
アメリカのバークリー音大へ。その後シカゴのアメリカン・コンサーバトリー・オブ・ミュージックでベースを教える。帰国後、東京でさまざまな外国人ミュージシャンと共演。池ノ上にあるバー・PRAHAでのベースソロ&デュオ(月1回)とハウスダンスユニット、SYMBOL−ISMとの代々木ANCEでのプロジェクト(こちらも月イチ)を中心に活動中。