音楽コラム集

【コラム】ミュージシャンのための英会話 #5「1万時間理論」 /鈴木 koyu 浩

 最近は、アメリカ大リーグに参加する日本人選手が増えてきました。そんな中、日本のテレビの取材に応える彼らのようすを見ただけで、この選手がどのくらい英語ができるのかわかるような気がしませんか? 
  たとえば、以前より元気がない人はあまり英語ができないんじゃないか、というような。英語ができないことで孤立して元気がなくなるのか、あるいは孤立しているから話す機会がなく英語が上達しないのかはわかりませんが(おそらくはその両方でしょうけど)。
 最近、心理学の分野では「1万時間理論」というものがあるそうです。名前の示すとおり、何らかの作業に習熟するにはだいたい1万時間かかるというものです。これを英語を使うという状況に適用した場合、一日中(起きている時間をだいたい15時間として)英語を使ったとして、2年かからずに1万時間に達することになります。
 一方、一日に1時間しか英語を使わなかった場合、およそ27年かかるという計算になります。真偽のほどはともかく、私個人にとっては極めて現実的な数字に思われます。
 というわけで、英語を習熟するためには、とにもかくにも英語に接する時間をどうやって増やしていくのかが課題になりそうです。英語ができない在米日本人(野球選手を含む)のみなさんも、自分から積極的に英語を使っていくほかに英語を習熟する策はなさそうです。せっかく留学あるいは旅行をするのなら、英語との接触時間を最大限にしたいものですね。結構疲れるとは思いますが、通じたときの喜びは絶大です。

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■鈴木 koyu 浩

東北大学文学部哲学科卒業後、アメリカのバークリー音大へ。その後シカゴのアメリカン・コンサーバトリー・オブ・ミュージックでベースを教える。帰国後、東京でさまざまな外国人ミュージシャンと共演。今年は池ノ上にあるバー・PRAHAでのベースソロ&デュオ(月1回)とハウスダンスユニット、SYMBOL−ISMとの代々木ANCEでのプロジェクト(こちらも月イチ)を中心に。