音楽とお仕事

【コラム】音楽とお仕事 第5回 「好きなことを仕事にする秘訣」/西澤文孝(株式会社ステレオサウンド)

「好きなことを仕事にする秘訣」

 音楽や楽器関連の出版社と聞いて、みなさんはどんなイメージを持つのでしょうか? 華やかで、おしゃれで、ライブに行けて…、一見派手に見える音楽や楽器関連の出版の世界も、のぞいてみると意外に地味な職種であることにびっくりすることでしょう(笑)。
 簡単に自己紹介をしますと、私は楽器専門系の音楽出版社に入社し、ギター専門誌、教則本やムックなどの編集を経て、広告営業で仕事をしてきました。昨年、縁あってオーディオ系の出版社に転職し、企画や営業の仕事に携わっています。私のつたない経験ではありますが、お話しさせていただきます。音楽、楽器関係の雑誌の仕事って、ただ本を作るだけじゃないんです。雑誌を作る編集のほかに、雑誌に入る広告を取る仕事、雑誌を書店などに営業する仕事、多くの人に宣伝する仕事と、さまざまです。働いてる人も、音楽が好きな人、本を作るのが好きな人、楽器が好きな人、といろいろな人がいます。
 よく友人に「好きなことを仕事にできていいね」と言われますが、とくに仕事という認識はなくて、好きなことをどんどんしていたら、いつのまにか…というほうが正解なんです。ただ、けっして楽な仕事ではなく、徹夜になることもあれば、下げたくない頭を下げないといけないときもあります(笑)。でも、好きな音楽や楽器に接していられていたので、大変だとか、給料の額とか、そんなのは全然気になりませんでした(さすがに今はかなり気にして凹んでいますが…)。 
 音楽を仕事にしたい人にアドバイスするなら、いつも自分のやりたい事をブレさせないということ。それさえ間違わなければ、近道か遠まわりかはわかりませんが、必ず数年後には納得できる、または頑張れる音楽に関する仕事につけていると思います。私自身、学生の頃から音楽や楽器が好きでバンド活動をしつつ、楽器店やPAの会社など、常になんらかの音、音楽と関係ある職種で仕事をしてきました。その結果が、今につながってると思っています。好きなことを仕事にするのはある意味で大変なことかもしれませんが、幸せなことでもあります。最初はアルバイトでもかまわないと思います。まずはがむしゃらに突き進んでいけば、必ず結果はついてきます。

西澤 文孝
株式会社ステレオサウンド
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老舗の楽器専門誌で編集、広告営業を長く経験し、現在はまたしても老舗のオーディオ誌でいろいろなおもしろいことを考えています。