音楽コラム集

【コラム】「ミュージシャンのための英会話」#2 /鈴木 koyu 浩

 現在私が参加している多国籍ロックバンド、INVAGO(インヴァーゴ)は5人編成なのにバンド内使用言語は何と4つ(日、英、仏、伊)。このように多言語を切り替えて使用する人々がいるわけですが、一方「どうしたら英語ができるようになりますか?」という質問もよく受けます(私自身が翻訳・通訳の仕事をしているからでしょうか)。第2言語獲得はそれだけで学問の一分野となるほどのものなので簡単には言えませんが、私なりの考察をいくつか。 (1) 大量に「流して」聞く(1日1時間から数時間程度)。この際、ひとつひとつの単語の意味などをすべて把握する必要はなく、全体として大体の意味が把握できればよいと思います。また私の経験から言うと、書かれたテキストを見ないほうがいいかもしれません。日本人の場合、逆に書かれたスペルに引っ張られて発音が理解できなくなる、ということがよくあるように思います。 (2) 単語だけを学習しない。文脈内で実際に使用されないものを暗記しても、あんまり役に立たないと思います。 (3) 口の筋トレ。覚えた文章は何度も何度も早口言葉のように繰り返す。楽器の練習のように…。

【今日のひとこと】 「ウィフィナヘ!」

 シカゴでブルースミュージシャンのクイントゥス・マコーミックのバンドで演奏していたことがあります。これは休憩が終わるときに彼が言った言葉。英語で書くと「We (are) fixing to hit!」ということで、「さあやるぞ!」という意味になります。「fixing to」は南部で使われる言い回し。「going to」と同じで近い未来を表します。日本ではあまり勉強しないフレーズですが…。

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■鈴木 koyu 浩
東北大学文学部哲学科卒業後、アメリカのバークリー音大へ。その後シカゴのアメリカン・コンサーバトリー・オブ・ミュージックでベースを教える。帰国後、東京でさまざまな外国人ミュージシャンと共演。今年は池ノ上にあるバー・PRAHAでのベースソロ&デュオ(月1回)とハウスダンスユニット、SYMBOL-ISMとの代々木ANCEでのプロジェクト(こちらも月イチ)を中心に。