音楽コラム集

【コラム】音楽と映画 第3回「モトリー・クルーのディザスター! 〜アルマゲドン危機一発〜」

disaster_1.jpg

モトリー・クルー。

その音楽は知らずともその名、そのビジュアルは音楽ファンなら一度は聞いたこと、見たことがあるだろう。気がつけば30年近いキャリアを誇るLAメタルの代表格。そのキャリアは華美なビジュアルに呼応するかのようにゴシップにまみれ、まさにセックス、ドラッグ、ロックンロールを体現する古強者である。長いキャリアの中で「ガールズ・ガールズ・ガールズ」などのヒット曲を飛ばしながらも喧嘩別れと仲直りを繰り返すが、近年になりオリジナルメンバーが再び集結。昨年のLOUDPARK来日公演の成功も記憶に新しい。そんなモトリーが映画に出るというので早速チェック!その名も「モトリー・クルーのディザスター!?アルマゲドン危機一発?」!…なんてふざけたタイトルだ!しかし!その内容はといえば83分全編気合の入ったクレイアニメーション!地球に接近する小惑星に立ち向かうスペシャリストたちの戦いを描く!disaster(=災害、天災)という単語や、ずばり「アルマゲドン」、「小惑星」の意味する通り、ハリウッド製パニック映画へのオマージュ、パロディ、おちょくりが満載。それだけではなく全編が考えつく限りの下劣、エロ、グロで不謹慎なギャグで埋め尽くされた大バカ巨編である。血しぶき飛び散る凄惨な映像(人形ですけど)の連続が、いつしか笑いを生む「死霊のはらわた」スタイルを見事に踏襲!観る者を考え込ませない全開のバカっぷりのおかげで、鑑賞後はなぜかそんなに不快にならないのは見事の一言に尽きる。「ホステル」、「キャビン・フィーバー」で21世紀のホラー界を担うホープ、イーライ・ロスがちゃっかりからんでいるのも、そのあたりが好きな御仁にはビビッとくる要素のひとつ。肝心のモトリーは隠語を連発しステージで暴れ狂うモトリー・クルー役で登場!もちろんクレイアニメキャラに変身、当然、吹き替えは本人!モトリー・クルー!心が広いのかバカなのか!おそらく両方に違いない(←称えています)。物語の本筋とは絡まないので鑑賞後、「……そんなに出てなかったな」という感も否定できないが、そんな溜息も吹っ飛んでしまうくだらなさは爆笑(or苦笑い)必至!アルマゲドンがエアロスミスならこっちはモトリーだ!という製作者のモトリー愛もビシビシ伝わってくる!その描写と倫理観に欠けた展開ゆえにアメリカでは劇場公開を禁じられ、日本ではR18指定となっているがレイトショーとはいえ劇場公開されるというのだから、配給の東北新社の英断に拍手!モトリーのファンのみならず、不謹慎な笑いがお好きな方に心からオススメいたします。

disaster_2.jpg

シアターN渋谷にて上映中! 3月27日(金)DVD発売!

WEBサイト
http://www.tfc-movie.net/disaster/

「モトリー・クルーのディザスター! ?アルマゲドン危機一発?」 “Disaster!”
声の出演:
ジム・カミングス、グレン・モーシャワー、ジェニー・エリアス、
イーライ・ロス、モトリー・クルー 
監督:ロイ・ウッド
脚本:ポール・ベンソン、マット・サリヴァン 
音楽:トレイシー・マイルズ 
製作:ジョン・グレン、トラヴィス・ライト