音楽とお仕事

【コラム】音楽とお仕事 第1回 鈴木 koyu 浩

 「ミュージシャンになりたい!」。こういう思いを持っている人が周りに1人ぐらいいるのではないでしょうか。あるいはあなた自身がそのような思いを持っているかもしれません。20年前であれば、きちんとした環境でレコーディングを行い、これをレコードとして全国に流通させるためには、マネジメント事務所に所属し、レコード会社と契約をしなければなりませんでした。そしてそのような職業音楽家になるのは容易なことではありませんでした。時代が変わって、極めて限られた人しかできなかったそのような音楽活動が、今は可能になっています。たとえば、レコーディングをしてCDを出すこと、そしてそれを大型小売店で販売、あるいは世界に配信することは、やる気さえあれば誰にでもできます。それどころか、海外で定期的に演奏することも、最早不可能ではありません。このような時代において「ミュージシャンになりたい!」という言葉の意味も以前とは変わってきています。以前であればこれは「職業音楽家になりたい」という意味だったのでしょうが、現在では単に「音楽活動をしたい」という意味でもありえるのです(「職業音楽家になりたい」では必ずしもなく)。
 というわけで、「職業音楽家」ではないけれども「(本格的な)音楽活動をする」という人生もあり、なのです。レーベルや事務所に拾ってもらうのを待つのではなく、収入の途を確保して、音楽活動に集中していくという生き方もあるわけです。もちろん時間の融通が付けられる仕事じゃないといけませんが…。

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■鈴木 koyu 浩
東京在住の外国人音楽家集団、『ONGEN TOKYO』主宰。多国籍バンドINVAGOで今冬ヨーロッパツアー。またBen Kemp&UMINARIでは来年ニュージーランド&オーストラリアツアー。スズキレコーズ代表。プロデューサー。ベース奏者。